私たちは、バングラデシュで石炭火力発電所を建設する住友商事とJICA(国際協力機構)に出向き、直接抗議しました。仙台や東京、帯広など複数の都市で抗議行動をおこないました。
住友商事とJICAは、バングラデシュのマタバリで石炭火力発電事業を推進しています。この事業は「途上国の発展に貢献する」ことが建前のODA(政府開発援助)によって進められていますが、すでに現地で環境破壊や人権侵害を引き起こしています。私たちは、人の命を奪い環境を破壊する事業を今すぐに止めるように求めました。しかしそれに対して住友商事は「契約があるから」の一点ばりでした。
人の命よりも契約のほうが重要なのでしょうか?
環境よりも契約のほうが重要なのでしょうか?
私たちが学校ストライキを行い、住友商事とJICAに直接抗議をしに行ったのには理由があります。日本の学校では、日本の国際貢献は良いことだと教えられますが、バングラデシュでの石炭火力発電所の建設によって環境破壊や人権侵害が起きていることからわかるように、学校では都合の悪い事実を教えてくれません。この社会では、おかしいことがあっても黙って従うことを求められます。なので私たちは従うのをやめ、学校をストライキし、本当の知を取り戻すために闘うことを決めたのです。
抗議の後には、「グローバル企業の人権侵害・環境破壊」や「グローバル企業への対抗運動」をテーマに、公園に集まってティーチイン(野外学習会)を行いました。どうやったらグローバルサウスの人たちと連帯できるのかをみんなで考えました。ティーチインは、Black Lives Matter(ブラックライブスマター)や世界の社会運動のように、運動の中で自分たちの力で知を取り戻していく実践です。