開催決定!「#気候危機みんなで動けば怖くない/世界気候アクション0325」〜私たちが求めること〜

世界気候アクション0325

世界気候アクションとは年に数回、数百万人の若者を中心に世界中のFridays For Futureが世界各地で同時に行う大きなアクションです。各国のリーダーや企業に対して気候危機を止めるための具体的な対策を求めて声を上げます。日本でも3月25日、全国の若者・NGOの有志が中心となり立ち上げた「世界気候アクション0325」を行います。

1.5度目標に整合した政府の政策と企業活動を求めます。

国連気候変動政府間パネル(IPCC)は、壊滅的な被害を免れるために必要な1.5度目標を達成するには、温室効果ガス排出量を2050年までにゼロにする必要があると発表しています。しかし、その1.5℃目標に対する行動は全く不十分な状況です。しかし、私たちはその代償を払うつもりはありません。今すぐ気温上昇をおさえる為に、以下の4点を求めます。

 

①国内外の脱石炭(アンモニア水素混焼発電に頼らない脱石炭を)

私たちは、再生可能エネルギー100%の実現を目指すとともに、2030年までに石炭火力発電を廃止する計画を強く求めます。

日本政府は現在、アンモニアや水素を既存の石炭火力発電所に混焼していくというゼロエミッション火力の推進に注力しています。また、国内だけでなく、アジア諸国を中心にゼロエミッション火力を輸出するとしています。しかし、アンモニアや水素の混焼は、石炭火力発電所を温存する計画そのものです。さらに、天然ガスや褐炭から生産する方針であり、結局化石燃料依存であることは変わらず、大量のCO2を排出してしまいます。これは、グリーンウォッシュそのものです。日本は、持続不可能な石炭火力発電に依存したエネルギー基本計画など、受け入れることはできません。

 

②温室効果ガス排出削減目標の見直し(62%以上)

日本の温室効果ガス排出削減目標(以下、NDC)を2013年度比「62%以上」に引き上げ、今年再提出することを求めます。現在日本のNDCは2013年度比46%です。これは、世界全体の温室効果ガス排出量を2030年までに2010年度比で45%以上削減するという、1.5℃目標を達成するための基準値に対して不十分です。

世界全体で温室効果ガス排出を削減していくなかで、経済先進国である日本は経済途上国に比べ、により大きな責任を背負っており、クライメートアクショントラッカーによると日本は2013年度比「62%以上」の排出量の削減が必要とされています。

 

③公正な移行の実現

持続可能な社会への移行において職を失う方々に対し、安定した雇用先を提供する「公正な移行」を具体的に計画・実行をすることを求めます。また、労働者や地域コミュニティへの影響に配慮し移行を進めていくことを求めます。私たちが重視する「気候変動によって生まれる不平等をなくしていく」という考えに基づけば、化石燃料を再生可能エネルギーにシフトする際に失業したり、希望しない職に就くことがないようにしなければいけません。同時に、雇用の際のジェンダー格差や人種差別などによって、労働者の人権が脅かされることのないように、働く側と雇う側が対等な関係でお互いが健全に合意形成することが必要です。

 

④グリーンウォッシュの規制

脱炭素を宣言しながら化石燃料の使用を続けたり、大量生産大量消費の生産システムを続けながらの環境配慮またはエコなイメージを思わせたりする行為は、グリーンウォッシュそのものです。命よりも企業の利益を優先し、環境に配慮しているような見せかけではなく、サプライチェーンの上流から下流まで、温室効果ガス排出量削減やステークホルダーの人権尊重、透明性の確保など、実態の伴った責任ある行動を求めます。

 

⑤MAPAの声を聞いて・MAPAの権利を侵害しないで

 MAPA (マパMost Affected People and Areas) とは、主に気候変動の被害を最も受ける人々や地域のことです。気候変動の責任と被害は平等ではありません。グローバルノースの国々が大量の二酸化炭素を排出し続けている一方で、まさに今、甚大な被害を受けているのは貧しい南側の国々です。

 さらに日本は、南側の国々の環境を破壊し、搾取することで、気候危機を押し進めてきました。日本企業は、公的資金なども用いながら、現在もバングラデシュ・マタバリやインドネシア・インドラマユ、ベトナム・ブンアンに石炭火力発電所を建設することで利益を上げようとしています。

 MAPAの人々は、こうした開発や気候変動に対し、ずっと声を上げ、今も抵抗しています。彼らは最前線で地球を守ってきましたが、それにもかかわらず豊かな北側の国々は、彼らを「声なき存在」とし、無視し続けてきました。今こそ、MAPAの現状や抵抗の力に目を向け、彼らと連帯する時です。私たちは環境を破壊し、MAPAを抑圧する「気候不正義」に抗議します。