自販機産業ユニオンによる自販機ストライキ0625を支持

自販機産業ユニオンによる自販機ストライキ0625を支持

私たち、Fridays For Future Japanは、自販機産業ユニオンによる自販機ストライキ0625を支持します。


 日本では労働と気候変動の関係性はほとんど語られませんが、これらは密接に結びついています。企業は利益を最大化するために、労働者に長時間労働を要求し、電気などのエネルギーを「無駄に」消費しています。長時間労働によって、過労死やうつ病を発症し離職・休職に追い込まれる労働者もいます。つまり、人間破壊と環境破壊は繋がっているのです。

 また、大企業は労働者を低賃金・長時間働かせることで、社会問題を考える時間とエネルギーを奪い、抵抗のための「余裕」を与えません。

 このような状況は、労働者が気候変動運動に参加する機会を奪い、グローバル企業の利益追求のために引き起こされる環境破壊・気候変動に「積極的または消極的に加担させられている」のです。


 長時間・低賃金で働かされている自動販売機労働者は、そのほとんどがコカコーラなど大手飲料メーカーの下請け企業の労働者で、ひと月の残業時間は200時間を超える場合もあります。ちなみに、過労死ラインは80時間です。自動販売機で売られているペットボトルの大量生産・販売は、プラスチック汚染を加速させるだけでなく、水源での水の大量採取により地下水の減少を引き起こす可能性もあります。さらに、自動販売機は24時間365日稼働していてエネルギーを「無駄に」消費していますが、コカコーラなどの大企業は「エコな自販機」と謳ってそれらをさらに増やそうとしています。これは明らかに持続可能ではありません。持続可能な社会に向けて、自動販売機の数を減らし、脱プラスチックを進めることは不可欠です。それらを妨げて更に利益を追求する大企業と闘っていく上で、実際に働いている労働者との連帯は重要です。

 私たちFridays For Future Japanは労働条件の向上(=人間破壊への抵抗)と気候変動対策(=環境破壊への抵抗)を求める今回のストライキを支持します。




参考資料 

モード・バーロウ著, トニー・クラーク著,鈴木 主税 訳 『「水」戦争の世紀』集英社新書,2003

兵頭輝夏「コカ・コーラ、コロナ禍でも自販機拡大のなぜ 自販機需要が減少の中、社長は強気姿勢貫く」東洋経済online.2020年6月5日https://toyokeizai.net/articles/-/354314(最終閲覧日:2021年6月22日)

「コロナ自粛狙い「組合つぶし」 自販機会社従業員が配転撤回申し立て」『東京新聞』2020年6月27日.https://www.tokyo-np.co.jp/article/38263(最終閲覧日:2021年6月22日)

今野晴貴「コカ・コーラ下請会社で最大月200時間の残業で、労基署から是正勧告」Yahooニュース.2020年3月12日,https://news.yahoo.co.jp/byline/konnoharuki/20200312-00167395/(最終閲覧日:2021年6月22日)