報告ブログ #気候危機COP27~日本とエジプトから環境破壊企業・政府を告発する~

11月12日、オンラインイベント「#気候危機COP27〜日本とエジプトから環境破壊企業・政府を告発する〜」を開催しました。イベントに参加していただいた皆さま、ありがとうございました。

※)このオンラインイベントは、会場での参加者も含め約60名が参加し、国外からの参加者もいました。11月13日の信濃毎日新聞、南日本新聞、河北新報で報じられています!

 

このブログでは、今回のオンラインイベントの内容を紹介します!(アーカイブは→

#気候危機COP27~日本とエジプトから環境破壊企業・政府を告発する~ – YouTube

 

〇COP27について

Fridays For Future Japan / Sendaiの青木啓から、FFFとCOP27、本イベントの概要について話しました。

11/6から11/20まで気候変動対策に関する国際会議「COP27」がエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されていました。それに合わせて11/12には世界の活動家有志が市民マーチを呼びかけており、FFFJapanでは日本とエジプトをつなぐオンラインイベントを開催しました。

 

COP27では、Loss and Damage がテーマになっています。途上国が被る温暖化の被害に対し、「損失と被害」を先進国がどのように支援するかが話し合われました。会議の結果「損失と被害」に特化した基金の創設が約束されましたが、基金の具体的な内容は来年に持ち越し、各国政府の排出削減目標の引き上げも進展がなく、気候危機の現状に対して余りにも不十分な結果となりました。

 

COPは各国政府の担当者が集まるだけでなく、世界中の環境活動家も集まり、気候変動対策を求めて抗議アクションを行います。

 気候変動の「被害」のすさまじさは、徐々に報道されるようになっていますが、環境破壊や気候変動に加担する企業や政府の「加害」については、いまだにほとんど報道されていません。具体的な企業による「加害」を告発することで圧力をかけ、実際に環境破壊を進める事業を止めることが必要です。これまでFFFJapanでは、JICAと住友商事が進めるバングラディシュのマタバリ石炭火力発電事業に抗議し、「国際貢献」の名のもとに行われる環境破壊という「加害」を告発し圧力をかけてきました。このオンラインイベントでも環境破壊という「加害」の可視化が目的となっています。



①NGOからの報告

・350.org 伊与田昌慶さんからは、EACOP(東アフリカ原油パイプライン)について話していただきました。日本の銀行が大きく加担していることもお話しいただきました。詳細はこちらをご覧ください↓

2022年3月3日【プレスリリース】日本の金融機関もアフリカの再生可能エネルギーシフトを阻害:最新の調査報告書で明らかに

https://world.350.org/ja/press-release/20220303/

 ⇦画像は伊与田さん

 

・FoEJapanの吉田明子さん・長田大輝さん、原子力資料情報室 松久保肇さんからは、岸田政権の下で進められようとしている脱炭素社会実現のための「グリーントランスフォーメーション(GX)」の政策の問題点(原発、LNG、アンモニア混焼など誤った脱炭素)について 話していただきました。

https://foejapan.org/issue/20220921/9361/

画像右から 吉田さん、長田さん、松久保さん

 

②FFFメンバーからのスピーチ

スピーチでは各地の中学2年生から大学1年生までのFFFのが7名が、現状考えていることや気候変動対策への懸念、気候危機を深刻化させるような開発に対する抗議、これからの政府へ求めることを話しました。

FFFSendai 及川琴羽、佐藤ひより

FFFTokyo 植田亮、二本木葦智

FFFNagoya 林菜々子

FFFNagasaki 古賀美希

FFFJapan 落合ベック(カナダ在住)

 

スピーチ内容は後日公開します!

 

③エジプトとの中継

当日はFFFバングラディシュの活動家であるファルザナさんのメッセージをリアルタイムでエジプトからお届けする予定でしたが、前日になって急遽オンラインイベント直後の時間帯に「加害」に対して直接抗議できるチャンスが来たということで、JICAへの緊急アクションのため、エジプトからの報告は、FFFJapan/Sendaiの鴫原宏一朗からのみとなりました。

 

COP27に参加している7名は、日本企業や政府がMAPAで行う環境破壊の実態について情報を集め、国際的に圧力をかけてその環境破壊を止めるための戦略をMAPAの活動家とともに検討しています。

 報告の中で、三菱UFJ銀行が融資する可能性のあるEACOP(東アフリカ原油パイプライン)への抗議活動を取り上げているこちらの動画を流しました。https://twitter.com/fffjapan_cjfm/status/1591110959023943681

 

また、これまでの取り組みとして、住友商事とJICAがすすめるバングラディシュのマタバリ石炭火力発電所建設事業に対し、国際的な連携のもと抗議の声をあげてきたこと、その結果、発電所の拡張事業(3号機4号機)の建設計画は中止に追い込むことができました。そして、いまだに1号機2号機の建設は止まっていないため、COP27でのMAPA(Most Affected People and Area)の活動家と直接会って話し合うことで、環境破壊を引き起こす事業を実際に止められる具体的な協力関係を築こうとしているという話がありました。

 

その後緊急で設けた第二部では、JICAに対して、MAPAの活動家とともに声をあげるアクションが行われました。

そのようすはこちら↓

#気候危機COP27緊急企画 エジプトと日本、そして、世界からMAPAと一緒に声をあげよう! – YouTube

(このアクションについては、後ほど別に記事を設けます。)

 

「国際貢献」の名のもとに行われるバングラディシュの環境が破壊され、住民の人権が蔑ろにされている状況を見過ごすことはできません。日本から声をあげることで、JICAや住友により大きな圧力をかけることができます。気候危機を止めるために、これからもFFFは声をあげていきます。

(⇩参加者のコールの様子)